武富士利息弁済、請求額の3.3%
会社更生手続き中の武富士が、過去に取り過ぎた利息を顧客に返還する金額が、顧客からの請求額の3・3%になることが14日、分かった。弁済率がわずかにとどまったのは、返還の原資となる資産が足りないためだ。 15日に東京地裁に提出する更生計画案に盛り込む。 同社に対し、91万人の顧客が計約1兆3700億円の過払い利息の返還を求めていた。しかし、実際に受け取れる返還額は大幅に減る。(2011年7月15日読売新聞)
消費者金融へ「過払い」返還請求が急増 武富士破綻影響
消費者金融からお金を借りた人が払い過ぎた「過払い利息」の返還請求が、昨年9月末に武富士が経営破綻(はたん)した直後から急増している。9日出そろった消費者金融大手3社の2010年4〜12月期連結決算で明らかになった。
アコム、プロミス、アイフル3社への請求件数は10年10月が前月比13.1%増、12月が同13.5%増。請求件数は2010年度に入って減りつつあったが、破綻した武富士から過払い利息を全額受け取るのが難しくなったため、請求を急ぐ人が増えたようだ。
10年4〜12月期決算では、返還のため、アコムが156億円、プロミスが149億円、アイフルが72億円を損失として追加で引き当てた。加えて、改正貸金業法の完全施行で、年収の3分の1を超える貸し付けが禁じられるなど規制が強まり、貸付金残高と営業収益が大幅に減った。純損益は大規模リストラをしたアイフルは黒字に回復したが、プロミスは減益、アコムは赤字に転落した。
ただ、過払い利息の請求件数も少しずつ落ち着き始めた。10年10〜12月の請求件数は前年同時期より少なく、年間請求件数も09年より15.7%減になった。
最大で200万件を超えるとみられていた武富士の過払い利息の届け出も今年1月末時点で約33万件にとどまっている。届け出が2月末に期限を迎えるため、その前後に他社でも請求が増える恐れはあるが、業界ではその可能性は小さく、請求件数は減少していくとの見方が多い。
(朝日新聞 asahi.com 平成23年2月9日)
借金の整理を依頼した弁護士から「回収した過払い金(払い過ぎた利息)はすべて報酬としていただく」と言われた−−。債務整理を手掛ける弁護士を巡り、多重債務者からこんな訴えが相次いでいる。事態を重くみた日本弁護士連合会は9日、臨時総会を開き、報酬の上限などを定めた「債務整理事件処理の規律を定める規程」案を可決した。違反行為があった場合、懲戒処分の対象となる。日弁連が弁護士の個別業務を規制するのは異例だ。【伊藤一郎】
債務整理事件では、弁護士が貸金業者と交渉して過払い金を取り戻したり、法定外利息分を差し引いて元金を減額させたりすることで成功報酬を得ている。弁護士報酬は04年4月に自由化されたが、債務整理に関する報酬を巡っては苦情が多く寄せられ、日弁連が規制策を検討していた。
規程では、債務整理に成功した場合の解決報酬金を業者1社当たり上限5万円とし、実際の金額は施行規則で原則2万円以下にするという。また、業者に元金を減額させた場合は減額分の10%以下、裁判で過払い金を取り戻した場合は過払い額の25%以下とした。
弁護士が自分で依頼者と面談して債務整理の処理方針を確認することも原則として義務付け、債務者に誤解を与えるような広告も禁じた。規程は4月から施行されるが、過払い金請求事件が今後減少するとみられることなどから、5年間の時限規程となっている。
債務整理を巡っては、一部で「弁護士が債務者を食い物にしている」との厳しい批判があり、日弁連内には「弁護士全体の信頼が失われかねない」との危機感があった。
宮城県内の債務者は貸金業者3社に計350万円の債務が残っていた。東京の弁護士に債務整理を依頼したところ、2社に計150万円の過払い金があり1社の債務も20万円に減ることが判明した。「戻ってくる150万円で20万円の借金を返しても、お金が戻ってくる」と喜んだが、弁護士から「過払い金は全て弁護士報酬になる」と言われた。このケースの場合、弁護士は過払い分と減額分の合計額の36・75%の報酬を請求。着手金と合わせて183万円となり、債務者は過払い金が一切戻らないばかりか報酬の不足分も払わなければならなくなった。
香川県内の債務者はテレビCMを見て東京の弁護士事務所に債務整理を依頼。送られてきた相談手順には弁護士が面談すると明記されていたが、実際には事務職員が終始電話で対応し、報告もないまま訴訟や和解で解決された。「弁護士が手続きをしたのか」と不満が残っているという。
一方で、規制に反対する声もある。10年に約4万2000件の債務整理事件の相談を受けた「法律事務所MIRAIO」の代表パートナー、西田研志弁護士は「これまでも今回の規制範囲内の報酬しか受け取っていない」としたうえで「規制すれば報酬額が上限に張り付いてしまい、消費者の利益にはならない」と指摘。面談義務化についても「電話やメールでの相談を希望する人もいる。お客様のニーズに合わせたサービスを提供すべきだ」と話している。
(平成23年2月10日 毎日新聞)
過払い利息返還 減額は不可避 武富士破綻「救済策が必要」
消費者金融最大手の武富士が会社更生法を申請したことで、利用者が払い過ぎた利息を取り戻せる「過払い利息」の返還額が、大幅に減額される見通しだ。
貸金業界には銀行や証券、生保に適用される、破綻(はたん)時に利用者の損失を補償する制度がないことから、「救済策が必要」との声も出ている。
武富士の破綻では返還請求できる利用者は「債権者」となり、更生手続きの開始決定から4カ月以内に、「過払い利息を受け取る権利がある」ことを裁判所に届け出なければならない。
武富士に連絡し、必要な書類を受け取るなどの手続きが必要だ。実際の返還は、裁判所に更生計画が認可された後の来年秋以降になる見通し。金額は残る資産やスポンサーの支援額で決まる。
武富士の資産から負債を除いた純資産額は、6月末時点で約1500億円。8月末時点で返還請求している利用者は約11万3000人、未払い利息は約1700億円という。
一方、今後請求する可能性のある利用者は200万人、過払い利息の返還は最大で1兆〜2兆円が上乗せされるといわれ、返還額の大幅な減額は避けられそうにない。
貸金業に、こうした利用者の損失を補償する制度はない。銀行のように、利用者が金を預けたり、決済機能を担っているわけではないからだ。だが利用者への影響は大きい。
経済産業省は29日、武富士の破綻で資金繰りに支障が生じる恐れのある中小企業に、商工中金による「危機対応貸付」を実施すると発表。個人向け融資でも「特別保証制度の個人版など、政府支援が必要」(新里宏二弁護士)と指摘する声もある。
(フジサンケイビジネスアイ 平成22年9月30日)
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武富士、更生法申請 過払い債務2兆円…返還金カットも
消費者金融大手の武富士は28日、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請した。負債総額は約4336億円で、消費者金融業としては過去最大の倒産となった。武富士は経営陣の一部が残留して経営再建にあたる「DIP型」と呼ばれる手法を採用する一方、代表権を持つ清川昭社長と創業家の武井健晃副社長は退陣し経営責任を明確にする。
武富士は同日、吉田純一取締役を新社長として選任。吉田社長は会見で、「関係各位に多大なご迷惑をおかけする事態となり、心よりおわび申し上げる」と謝罪。更生法を申請した理由について「店舗統廃合、保有不動産の売却などの努力を進めたが、膨らむ一方の過払い金返還などで(業績回復の)先行きが見えなくなった」と説明した。
同席した保全管財人の小畑英一弁護士は「今後、過払い利息の返還請求手続きが進めば、過払い利息債権の保有者は100万〜200万人、債権額は1兆〜2兆円程度になる」との見通しを明らかにした。
会社更生法による再建では従来、現経営陣が総退陣して裁判所が選任した管財人が再建を主導してきたが、DIP型では現経営陣から管財人が選ばれ、更生計画策定にかかる時間も短くなるとされる。武富士はこのDIP型を採用することで早期の再建を目指す。
武富士は1966年の創業以来、積極的な業務展開で国内最大規模の取引先数と貸付残高を達成し、98年には東証1部に上場したが、その後の消費者金融業界は急速に業況が悪化した。
最大の要因は、最高裁が2006年、利息制限法の上限金利を超える「グレーゾーン金利」を貸金業者が受け取ることを事実上認めないと判断したこと。これに伴い各社には過払い利息の返還を求める請求が急増した。また、07年1月から段階的に施行された改正貸金業法は貸金業に対し、利用者1人当たりの貸し出し総額を年収の3分の1以下にすることなどを求め、消費者金融の収益力を抑え込んだ。
さらに、武富士は独立経営を貫いたことも裏目に。ライバルのプロミスやアコムは大手銀行グループの傘下に入って安定的な資金調達を可能にしたが、独立経営の武富士は過払い利息返還や改正貸金業法の悪影響が拡大すると、金融機関から融資を引き揚げられた。
会社更生手続きでは、借り手が支払った過払い利息の返還も資産状況に応じてカットされる。このため武富士には債務を圧縮して再び金融機関から融資を受けやすくなる利点があるが、債権者からは反発も予想される。(サンケイビズ 平成22年9月30日)
武富士、会社更生法適用申請へ
経営再建中の消費者金融大手、武富士は27日、会社更生法の適用を東京地裁に近く申請する方針を固めた。払いすぎた利息の返還を求める過払い金請求が重荷となり、貸金業規制の強化で収益低迷が続いていることから、自力再建を断念した。
法的整理により、過払い利息の返還額をカット、裁判所の管理下で支援先を探し、早期の再生を目指す。利息の返還額は、武富士の財務内容に応じて、社債や銀行からの借入金などと同率でカットされる見通し。利息の返還額のカットを迫られる顧客から批判が出る可能性もある。
武富士は、02年3月期には営業貸付金残高が1兆7666億円に上るなど業界トップだった。しかし06年1月、最高裁が「利息制限法の上限を超える金利(グレーゾーン金利)は無効」との判断を示したのをきっかけに、過払い金の返還請求が殺到し経営が悪化した。昨年末からは事実上、新規の融資を停止。今年3月末時点の貸付金残高は5894億円まで縮小、現在は業界4位。
格付け会社は武富士の財務格付けを相次いで引き下げ、武富士は融資を受けるのが難しくなり資金繰りも悪化。保有する不動産などの資産を売却して運転資金を確保する綱渡りの経営が続いていた。武富士は大手銀行の傘下などに入らない独立路線を維持したため、再建を支援する主要取引銀行もなかった。
(平成22年9月27日 毎日新聞)
経営再建中の消費者金融大手、武富士は27日、東京地裁に近く会社更生法の適用を申請する方針を固めた。顧客が過去に払い過ぎた利息の返還を求める「過払い金返還請求」が急増。6月から完全施行された改正貸金業法による規制強化で貸出残高も急減しており、自力再建を断念した。東京商工リサーチによると、負債総額は、約4300億円だが、未請求の過払い金などを含めると負債額は今後、大幅に膨らむ見込みだ。
更生法による法的整理に伴い、過払い金も一部カットされる可能性が高く、顧客から批判が出そうだ。07年9月に民事再生法を申請した中堅消費者金融「クレディア」のケースでは、過払い金返還額が原則6割カットされた。一方、更生法の適用を申請しても利息制限法の上限金利以内で融資を受けた契約者の返済条件に変更はない。
東京証券取引所は27日朝、「武富士の会社更生法適用申請の真偽を確認するため」として、同社株式の売買を停止した。武富士は「会見などの予定は今のところない」としている。
武富士は派手なテレビCMなど積極的な営業で貸し出しを拡大、ピーク時の02年3月期には貸付金残高が1兆7666億円に達し、消費者金融業界トップに上り詰めた。しかし、最高裁が06年1月に「利息制限法の上限金利(20%)を超える『グレーゾーン金利』は無効」との判断を示したことをきっかけに、契約者から過払い金返還請求が急増。業績が急速に悪化し、07年3月期には98年の東証1部上場以来、初の最終赤字に転落した。
業績悪化による格付けの大幅な引き下げや、08年秋のリーマン・ショックの影響で、近年は社債発行による資金調達が困難となり、不動産売却などで運転資金を捻出(ねんしゅつ)する苦しい経営が続いていた。アコムやプロミスと異なり、メガバンク傘下に入らない独立経営を続けてきたことから、銀行の融資支援も受けられず、昨年末からは事実上、新規融資を停止。10年3月末の貸付金残高はピーク時の3分の1の5894億円まで落ち込み、業界4位となっていた。
6月の改正貸金業法の完全施行では、貸付総額を契約者の年収の3分の1までに制限する「総量規制」も導入され、消費者金融の経営環境は厳しさを増しており、武富士では法的整理で過払い金の返還債務を削減し、支援先探しなど会社再生を進めることにしたとみられる。
(関連記事:平成22年9月27日 毎日新聞)
プロミス、アットローンを吸収合併
プロミスは30日、三井住友銀行との共同出資会社のアットローン(東京・港)を来年4月1日付で吸収合併すると発表した。消費者金融への規制を強める改正貸金業法の完全施行が6月に迫るなか、グループ内の重複事業を効率化させる。
アットローンはプロミスと三井住友銀行が約50%ずつ出資する個人向けローン会社。従来はプロミスよりも低い貸出金利で営業していたが、業法改正に伴う上限金利の引き下げで両社の金利帯が重なるため、事業を集約することにした。三井住友銀行が保有するアットローンの株式をプロミスにすべて譲渡して100%子会社にしたうえで吸収合併する予定だ。
(平成22年4月1日 日本経済新聞)
労金、自己破産者に融資へ 貸金業法改正で安全網整備
企業の労働組合やその組合員が加盟する労働金庫の上部組織「全国労働金庫協会」(東京都千代田区)は6日、自己破産者に生活資金を融資する制度を導入する方針を固めた。6月に予定される改正貸金業法の完全施行による規制強化で、消費者金融などからお金が借りられなくなり、自己破産に追い込まれる人が増えると懸念される中、勤労者の「セーフティーネット(安全網)」を拡充する必要があると判断した。
政府も安全網の整備を検討しており、具体策の第一弾となる。金融機関が返済不能になった自己破産者に融資するのは異例。
具体的な制度設計は、全国に13ある各労働金庫に任せる。原則として、会員以外の一般の勤労者も利用できるようにし、自己破産のほか、任意整理も対象とする。審査により、ギャンブルなど遊興費が借金の原因の人は除外し、リストラや勤務先の倒産など経済的理由で自己破産した人に限定する考えだ。
会員向けのモデルケースでは、10年間で最高500万円の融資を受けられるプランなどを想定。非会員向けでは、5年間で最高50万円などを検討している。無担保で、指定機関が債務を保証。金利は会員向けが保証料込みで年8・75%、非会員が年8・875%となる見込み。
全国13労金は計670店あり、個人・団体合わせて約18万2700(昨年3月末)の会員がいる。会員の出資金や総額15兆7500億円の預金を勤労者向け融資などで運用している。
貸金業法の規制強化では、年収の3分の1までしか借りられなくなる総量規制などが導入される。ただ、改正法の認知度は低く、突然、借入ができなくなり、生活に困窮する「借金難民」が続出する懸念が指摘されている。
自己破産した場合、新規融資を受けられなくなったり、クレジットカードを作れなくなるケースが多いため、違法な闇金を利用し、さらに状況が悪化する恐れがある。自己破産者融資などの安全網を整備しておけば、こうした事態を防ぎ、安心して生活再建に取り組むことができる。
安全網を検討している金融庁の「貸金業制度に関するプロジェクトチーム(PT)」が3月にまとめた試案でも、労金の役割に期待を示していた。
(平成22年4月7日)
専業主婦キャッシング出来なくなる…カード大手停止へ
消費者金融やクレジットカード、信販の主要各社が6月以降、専業主婦など収入がない人への新規融資をやめる方向で検討していることが28日、明らかになった。
同月施行の改正貸金業法で融資額が世帯年収の3分の1以下に制限され、審査手続きなどが煩雑になるため、そのコスト負担に耐えられないと判断した。キャッシングを利用している百数十万人の専業主婦の大半が、新規融資を受けられなくなる可能性がある。
無収入者などへの新規融資を停止するのは、プロミスやアイフルなどの消費者金融大手4社や、カード大手のジェーシービー、三菱UFJニコスなど。規制導入後も新規融資を続けるのは、セディナなど一部にとどまる。ただ、夫のカードと一緒に発行する「家族カード」保有者への融資は各社とも続ける。
(平成22年3月30日 読売新聞)
改正貸金業法:総量規制に例外 条件緩和の借り換えなど−−金融庁案
借入総額を年収の3分の1に制限する「総量規制」などを盛り込んだ改正貸金業法が6月に完全施行されるのを前に、金融庁のプロジェクトチームは24日、借り手が資金繰り難に陥る事態を避けるための具体策を公表した。総量規制の例外として、返済条件を緩和するための借り換えを認めることなどが柱。26日に有識者の意見を聞いた上で、最終案をまとめる。
金融庁によると、総量規制に触れて新規借り入れができなくなる借り手は、全体の5割に上る見込み。返済に追われ、生活費などが圧迫されかねないため、返済期間を長くして月々の返済額を少なくする融資への借り換えは例外的に認める。
借入金を事業の運転資金に使っている個人事業主は、事業計画や収支状況の書類を提出すれば規制を超える借り入れが可能だが、負担が重いため、提出書類を簡略化する。
このほか、銀行などに消費者金融事業のてこ入れを促す。借り入れできなくなった借り手が高金利のヤミ金融に流れる懸念もあるため、インターネット上の違法広告の削除を検討し、警察による取り締まりも強化する。一方、収入がない専業主婦などへの対策は見送った。
(平成22年3月25日 朝日新聞)
司法書士会、報酬上限検討へ 過払い処理で問題化
日本司法書士会連合会は23日、債務整理にかかわる司法書士や弁護士の高額報酬やモラルの欠如が問題化しているのを受け、報酬の上限設定を検討する方針を明らかにした。広告の指針も作る。6月の定時総会をメドに結論を出す見通しだが、カルテルとして問題視する可能性が高い公正取引委員会との調整が必要だ。
同日開かれた超党派の「多重債務問題対策議員連盟」の総会で、日司連が「大々的に広告して全国から依頼者を多数獲得し、自らの利益を優先する司法書士も現れてきた」として対策を表明した。昨年末に作った債務整理の処理に関する指針を規則に格上げし、違反会員を懲戒できるようにする方針も示した。日本弁護士連合会にも協調を促したい考えだ。
司法書士の報酬は2003年に、弁護士の報酬も04年に自由化され、依頼者との合意で決まる。広告についても弁護士は00年に、司法書士は01年に自由化された。公取委の指摘も受け、競争を促す狙いで自由化された経緯がある。
こうした中で、06年1月の最高裁判決を機に過払い利息返還請求が急増。消費者金融専業主要7社の06年4月〜09年9月の利息返還額は計約1.4兆円に達し、法曹界に「特需」が発生している。多重債務者が司法書士や弁護士の高額報酬で「二次被害」に遭う問題も指摘されている。
日司連は08年1月、報酬について会員にアンケートを実施。「金融会社から50万円を借り入れていたAさんから依頼を受けた司法書士が、過払い利息70万円を返してもらう和解を成立させ、返還を受けた」という想定では、着手金は平均約4万4千円、成功報酬は平均約14万3千円(いずれも関東地区)だった。(平成22年2月24日 朝日新聞)
田村謙治内閣府政務官(金融担当)は14日、消費者金融などの利用者が過去に払い過ぎた利息の返還を請求した事実を信用情報に反映させない方針を決めたことを明らかにした。金融庁内で開いた貸金業制度に関する公聴会の場で述べた。過払い請求の事実の有無は、個人の支払い能力とは直接的な関係がないと判断した。
6月までの完全施行を予定する改正貸金業法では、利用者による借入額を年収の3分の1に抑える総量規制が柱の1つ。総量規制の前提として、利用者の借入残高や返済状況などの情報を「指定信用情報機関」で管理し、貸金業者が借り手の総借入残高を把握できるようにするが、過払い請求実績の記録は信用情報に反映させない。
(平成22年1月14日ロイター)
上記の金融庁の方針を受けて、鞄本信用情報機構が過払い金返還請求をした場合の信用情報について,4月19日以降登録せず,すでに登録されている情報については信用情報データベースからすべて削除するとの発表をしました。
サービス情報71「契約見直し」の収集・提供の廃止に関するお知らせ 株式会社日本信用情報機構(略称:JICC)は、このたび、サービス情報71「契約見直し」※の収集・提供を廃止することを決定いたしましたので、お知らせいたします。
※サービス情報71「契約見直し」とは「消費者保護ならびに加盟会員の与信を補足するための情報(サービス情報)」の1つとして、加盟会員である貸金業者が債務者からの過払金返還請求に応じた場合に、その客観的事実を表す情報として当該債務者の信用情報に登録される情報。
1.廃止日平成22年4月19日(月)
2.廃止の内容・
当該情報の報告基準を廃止します。 ・
平成22年4月19日より、加盟会員である貸金業者からの当該情報の報告受付および全加盟会員への回答を停止します。 ・
既に登録されている当該情報につきましては、信用情報データベースから全て削除します。 以上
過払い金返還訴訟が急増 東京地裁、09年2万件
利息制限法の上限(15〜20%)を超える金利を支払ったとして、多重債務者らが消費者金融などに過払い分の返還を求める訴訟が東京地裁で急増し、昨年は提訴が推計約2万2千件と、通常訴訟全体(約3万9千件)の半数を占めたことが9日、東京地裁のまとめで分かった。
返還請求を手掛ける弁護士によると、金融業者が昨年から訴訟前の解決に応じなくなったのが背景にあると指摘。「返還請求依頼はここ数年増え続け、提訴せざるを得ない」としている。
東京地裁によると、過払い金返還請求が大半を占める「不当利得返還請求訴訟」は2004年は約2100件。交通や知財訴訟を除いた通常訴訟の提訴数2万8176件の1割以下だった。(
平成22年1月9日 nikkei net)
貸金業者の倒産、09年は件数・負債総額とも過去5年で最悪
帝国データバンクが21日発表した主要な消費者金融・事業者金融業者の経営実態調査によると、2009年は倒産件数・負債総額ともに過去5年で最悪の水準になる。貸付金利の引き下げで収入が減り、過払い金の返還請求が高止まりしたことも収益を圧迫した。来年6月には改正貸金業法の完全施行が控えており、帝国データは「さらなる市場縮小は必至」と指摘している。
09年11月までの倒産件数は23件で、負債総額は8443億円。期間中に事業者金融大手のSFCG(負債総額約5500億円)やロプロ(同約2500億円)の破綻があり、負債総額が膨らんだ。08年の倒産は21件、7986億円だった。
改正貸金業法が完全施行されると、貸し付けの金額を借り手の年収の3分の1に抑える総量規制などが導入される。帝国データバンク産業調査部は、同規制が「倒産、廃業の増加に追い打ちをかける」とみている。(平成21年12月22日 nikkei
net)
アイフル、事業ADRが成立 法的整理は回避
経営再建のため、事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を申請していた消費者金融大手、アイフルの債権者集会が24日、開かれ、約70の金融機関すべてが返済猶予などを盛り込んだ事業再生計画案に同意した。これにより、アイフルは法的整理を回避し、早期の再建を目指す。
【表】改正貸金業法のポイント
アイフル再建をめぐっては、11月24日に開いた債権者集会で、金融機関を納得させる再生計画案が示すことができず、この日、改めて協議することになっており、金融機関の同意を得られるか注目されていた。
貸金不況の直撃で経営が悪化したアイフルは9月24日に、返済猶予などの仲介を行う第3者機関である事業再生実務家協会に申請が受理された。10月に開いた最初の債権者集会では、正社員のほぼ半分にあたる約2千人の人員削減などを盛り込んだ再生計画案を提示した。
アイフルは銀行や生保など66の金融機関から約2800億円の借り入れがある。金融機関の一部に猶予後の弁済額が少ないとの不満の声があり、調整が難航していた。
今回、再建計画への同意が得られたことで、アイフルは人員削減や店舗統廃合による再建を急ぐ。ただ、規制強化や景気低迷で消費者金融を取り巻く環境は悪化しており、再建の実現性を疑問視する声もある。 (平成21年12月24日産経新聞より)